ゆるヒヤのブログ

花咲く町に君の名を呼ぶ

1月12日~/彼女の覚悟/Kaede Higuchi 1st Live "KANA-DERO"ライブ備忘録 第二部

 

 

 

 

〈樋口楓〉は確かにここにいた。

 

 

第1部の続き

 

megane-89.hatenablog.com

 

 

 

10分休憩が終わり…と書くと違う、休憩ではなかったあれは。

ちんちくりんのあの子、月ノ美兎が合流してMC。

早速「サイリウム持ってないポタク~w」と煽られる、畜生…!家な、タンスのな、あそこにあるんだよ…。ホントだよ…ホントなんだよ…。ちなみに家に帰った後その場所を見ると全く影も形もありませんでしたよろしくどうぞ。なんなんだ。買ってくれば良かった。ふみゅう…><

 

 

だが先輩も「ない人もしっかり腕振ってくださいね」みたいなフォローをしっかり入れていた。流石先輩、しずりんかわいい。今度はもっと鍛えてライブに来ます。

 

~8/dream triangle/ゲスト 静凛&月ノ美兎

【にじさんじJK組】dream triangle【オリジナル曲】 - YouTube

 

出自も違えば年齢も違う。住んでる場所も配信スタイルも何もかも、何もかもが違う3人が三者三様に歌う歌。所謂JK組。この3人で深夜まで相談の通話をした話を樋口楓がしていたことを思い出す。そんな関係性が紡げるのはきっと稀だ。

 

 

きっとにじさんじという媒体が無ければであってなかったであろう3人が繋がるこの曲。サビでのワイパーや3人でのきれいなハモリ、改めて思うが3人とも本当に上手くなったなー。

 

 

3人を紡いだ縁が形となったこの歌、こんな3人が嬉しい時も悲しい時もこの日歌った歌を思い出していつまでもサイリウムで光るあの三角形のようであってほしいと心から願う。

 

~9/アオハル/ゲスト 月ノ美兎

 

暖めに暖めたであろう楓と美兎、2人のデュエット曲がこの大舞台でついに解禁。入りがアカペラだったことがさらに衝撃が大きくなる。

 

 

そうか、そう来たか。うんざりするほど来ていたであろうクソマロの雨霰、そんなものを送って来るであろう連中にすらも最高のアンサーで答えたのである。きっとしてやったり、どうだと言わんばかりの一球だったであろうと思う。

この位置で、このタイミングで、この曲のFullを出されたらもう誰も文句は言えない。だからこその覚悟も孕んだそんな1曲だったように思う。

 

 

本当にこの2人は、楓と美兎はいつも感情を大きく揺り動かす衝撃をくれる。次の曲もそうだった。

 

~10/命に嫌われている。/ゲスト 月ノ美兎

 

 

アオハル解禁の衝撃の余韻が引かない中、次の曲へ向けて2人が後ろを向く。どうした何が始まるんだ、と思ったとたんに流れ出したのは2人が語る死生観に付いて。

 

 

 

〈樋口楓〉を一番よく知る彼女だからこそできた演出だろうと自分は思った。

 

 

 

個人的には、レベリング雑談2で死生観に付いて語るこの2人がすべての始まりだったので感慨深くもなり。それだけで胸がいっぱいになってしまう。

投げつけるように歌う彼女達、最後に「生きろ」と叫ぶ彼女達。歌声が脈を打つ、彼女達の歌声に心の臓を掴まれたようなそんな感覚を覚えた。

 

 

 

 

 

全く関係ない話をするが帰ってからこの記事を書こうと思い描いていた1月15日、39度の熱を出してぶっ倒れていた。

全く記憶がなく今思えばこれがブラックアウトかというものになっていた。

そんな意識が朦朧とした中かすかに「生きろ」と声がした、彼女の声がした。

その声で目が覚めた、気が付いたらトイレで半裸で便器と壁の間にいた。怖かった。

ああ生きろとはこういうことか、そう思った。現世に戻してくれた彼女の為にも生きなければならない。翌日病院へ行った、案の定インフルエンザだった。

 

 

 

 

曲が終わり、ありがとっと短く言葉をかけ舞台袖へハケていく月ノ美兎。やっぱあんたはすげえな。そんな言葉をかけられた樋口楓、少々面を食らっていたようにも見えた。彼女がなぜその言葉を投げかけどう受け止めたか、我々には知る由もない。

 

 

 

10分休憩からギャーギャー騒いでいたオタク達にもこの衝撃は伝わったらしく、みなリウムを振らずに最後には拍手をしていた。なるほど、この人達にもこういうものを感じ取る能力があったのかと驚きに似た感情を覚える。

 

 

ここから彼女が1曲ごとに水分補給の休憩を取るようになった。序盤は「お水おいしいー」みたいなオタクの与太にも付き合っていられたが終盤はそうはいかない。

 

 

彼女はまさしく傑物だ、しかし傑物も人の子。ここまで絞り上げるようにギリギリで、ここまで歌い上げた彼女。しかしそんな様子はおくびにも見せない。そこもまた凄い。

彼女がここまでクリエイトした〈樋口楓〉を見せられる、彼女がリスナーに見せたい〈樋口楓〉を見せる。

どうですか皆さん、会場でご覧の2000人余りのみなさん。ネット中継でご覧の数万の皆さん。私は〈樋口楓〉です、私はここにいます。さぁさぁどうかご照覧あれ。

そんなライブだ。うん。

 

 

~11/楓色の日々、染まる季節~

【本邦初公開!】樋口楓1stシングル「KANA-DERO」クロスフェード動画 - YouTube

 

この曲も今回の物販で発売されたシングルの2曲目。早く現物が欲しいよ俺は。

 

 

この曲は照明の演出が印象深かった、レーザー照明が虹色に光る。既に緩んで緩みきった涙腺を刺激する、この曲の間に何回眼鏡をかけなおしたか。

 

 

オレンジ色、樋口楓の色のサイリウムに染まる会場。開演前寒いだのなんだの言ってたのはどこへやら、暖かいオレンジ一色に染まった会場に心まで温かくなるようだ。

 

 

 

余談だがこのライブが終わり岐路に付き飛行機がまさに秋田に降りようかとなったその瞬間、丁度この時と同じような暖かいオレンジ色の日差しが降り注いでいた。彼女と同じ色をした故郷の空を見て僕の目には一筋伝うものがあったとかなかったとか。あった。

 

 
~12/ハイカラ浪漫~

【樋口楓】ハイカラ浪漫【オリジナルMV】 - YouTube

 

「みんな"樋口楓"について考察するの好きだよね?エゴサすると良く出てくるよ」

 

ぼく「!!!」

 

思わず身が引き締まる。

 

はい、考察好きです。あなたについて考えているといつのまにか空が白んでる事が多々あります。あなたについて考えると人間の奥深さを改めて認識させられます。あなたについて考えていると…。

 

まったく野暮である、樋口楓を一番よく知るのはそこで歌っている樋口楓まさしく彼女自身であるのに。考えるだけ野暮だ。野暮ではあるがそれこそ樋口楓の魅力でもあると思う。

 

 

どれだけ彼女に付いて考えても、彼女について考察しても現れるのは樋口楓だ。あの日のキネマみたく無邪気に笑う彼女がそこにいる。今日この日も。

 

 

 

イカラ浪漫にはジャズアレンジバージョンもあるのでいずれはそれも歌ってくれたらいいなと思う。

 

 

~13/響鳴~

樋口楓1stライブ「KANA-DERO」ライブ映像特別公開!『響鳴』 - YouTube

 

この曲本当にかっこいい、かっこいい樋口楓のかっこよさが存分に出ている。とにかくかっこいい。かっこいい…。

 

 

バンドメンバーの紹介、生バンドのライブは初めてだったがなんというか胸にズンズン来て良かったな。体に直接感じるものがあった。

 

 

そうか、生バンドか。改めて彼女の凄さを思い知る。このライブ、ほぼ最初はファンが作った曲でオリジナル曲だ。こんな音楽の素人の僕が言うほどでもないが彼女の声は本当に凄い。生バンドに全然負けていないように感じる。音楽をたしなんでいる人たちが感じる魅力、この声の曲を作りたいと思うのはもはや必然なのだろうか。そんな思いが集まってできた、アーティスト樋口楓が詰まった今回のライブ。生で見る事が出来て本当に良かった、改めてそう思った。

 

 

そして生バンドでのライブはバーチャルユーチューバーで初めてなのではないか、まさしく革命だ。革命の旗を掲げよう…。彼女が起こした革命だ。

 

 

革命の旗を掲げる女が好きな所が自分にはある、おおジャンヌ…。

 

 

~14/Maple Dancer~

MapleDancer【樋口楓オリジナル曲】 - YouTube

 

小気味いいクラップが好き、何回か遅れてしまった。悔しいね。

 

後がなりがいい、がなられると好きになってしまう。もっとがーっとがなる曲をどんどん歌ってほしい。こぶしが効いた曲が好き。彼女が演歌を歌うならどんな曲だろうか、後方プロデューサー面になってしまうね。

 

 

ここでアンコールへの「フリ」をして一旦バンドメンバーと樋口楓さんがはける。

彼女もオタクであるからにしてお水おいしー?って奴並みに言わせたかったであろうきごちなくもわかりやすいアンコールへのフリにニコニコしてしまう、めっちゃ言いたかったんだろうな。

 

 

わかりやすいアンコールへのフリだったのでオタクのアンコール!アンコール!が少々長く感じてしまうくらい。オタクはうるさい、お前はオタク。俺もオタク。みんなオタク。

 

 

~アンコール/1/WISH!~

WISH!【樋口楓オリジナル曲】 - YouTube

 

私服(本当にかっこいい)(深夜ふと近所のコンビニで見かけたい)(あのでろーんもあんな私服着てコンビニで買い食いするんだぜとクラスの片隅でひそかに誇りたい)から制服に着替えてアンコール。

 

今回のライブの会場は海が近い、まぁ偶然だろう。最初PVと同じく波の音からこの曲が始まった。

 

自分はこの曲が好きだ、祈りと題されたこの曲とこのPVは多層的な樋口楓を中心に構成されている。

 

 

時は流れ大人になっても思い出の数だけ強くなれる。彼女が歩んできた今まで。今日この日を迎えるまでにあったさまざまな出来事。それを彼女は思い出と呼び、歌う。

 

進もうずっと先まで、まだ見ぬ景色を見よう。彼女はこれからも突き進む、今まで抱えた思い出達と共に。これから抱える思い出達と共に。そうであれと願う、そうあってほしいと祈る。

 

歌おう、届いているかな。もう駄目、眼鏡を外す。

もちろんそうさ、しっかりここまで届いている、僕は胸を叩く。

流れ流れてライブが始まる直前に撮った写真よりも自分は一番後ろにいた。後ろでスタッフが往来する本当の本当に一番後ろに自分はいた。

 

そんな位置にも彼女の歌声は届いた、心の奥の奥の奥に。

片道800キロの距離を超えて、馳せ参じた男の心に。

 

 

MCで大阪でどこか行った?みたいな話をしていたような気がする、あんま覚えてへん。疲れてホテルで死んでました。さーせんした、うい。

 

 

~アンコール/2/奏でろ音楽!!!~

奏でろ音楽!!!full ver.【樋口楓オリジナル曲】 - YouTube

 

オールラスト、野球で言う9回裏2アウト。紅白で言うサザンとユーミンが踊り狂い、サッカーで言うロスタイムの時計の針が回り主審が笛を吹くまで。とにかく最後に来たのは“KANA-DERO”の名のついたライブにふさわしくこの曲だった。

 

いつか音楽は止むから 最高のフィナーレ 一緒に…。

 

ここまで実に16曲、オリジナル曲は13曲。時間にして約2時間。

 

長いようで短いようで、いつまでも続いてほしいようで。このライブを会場で見ていた2000人余り、ネット中継で見ていた数万人が2.9次元の魔法にかけられた。そんな時間が幕を閉じた。

 

 

 

いやあの…こちらこそ…。オタクですし詰めの会場を足早に去ったので正直帰りながらこのメッセージを見た。そんな中でも伝わる物があった。

 

ホテルに帰ってこのメッセージをもう1度読んで泣いていた。

 

 

~後説/シークレットゲスト:勇気ちひろ

www.youtube.com

 

足早に会場を後にする中、きっとこのライブをすべて見ていたであろう関西の民ちひろちゃんさんの声を聴く。「家に帰るまでがライブだ!」という強いメッセージが印象深い。同じ関西の民の絆あったけえ;;

 

そんなちひろちゃんさんとでろーん、煽りあうそんな今のような関係になる前。印象深い配信が有る。

 

それはまだ彼女達にじさんじが活動を始めて2カ月余り、樋口楓は思い悩んでいた頃だろうか。

 

樋口楓は言う「私が作る雪だるまは土とかいろいろなものが混ざり真っ黒になってしまう」と。

そんな樋口楓に勇気ちひろは「マーブルでいいじゃん、色々な雪だるまがあった方が楽しいよ」と返す。

 

なんと詩的なやりとりだろうか、聞いた当時そう思った。今もそう思う。

 

 

今回のライブはまさに樋口楓が作った雪だるまなのではないかと思った。

 

樋口楓がこねたオレンジ色の、駆け付けたエルフのえる静凛月ノ美兎そして勇気ちひろの4色。今回のライブを見ていたその他にじさんじのメンバーの色が。たくさんの仲間たくさんのファンと色々な色が混ざったまさに虹色の大きな大きな雪だるまが彼女の故郷バーチャル関西に出来た。そんなライブだったように思えた。

 

 

 

~終演後~

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ライブが終わった2日後、彼女は「KANA-DEROの答えが出るのは樋口楓が終わった時だ」とそう語っていた。

 

今回ガッツリ演出やセットリストに関わったという彼女、月ノ美兎と歌った「命に嫌われている」やアンコールに持ってきた2曲が特にそうだが。このライブを準備していた半年以上前から彼女は”樋口楓の終わり”を意識して構成してきたように思える。

 

”樋口楓の終わり”とは果たして何なのか、始まりの初めての最初のライブに胸躍り誰もが前のめりになる中一方で彼女は覚悟していたのか。そんな彼女に頭が下がる。

 

 

ライブ終了後の彼女のメッセージを読み返してみる。

 

「時の流れはとても速くて いつか忘れてしまう時が来るかもしれません。」

 

確かにそうだ、時の流れは早い。これを書いている今もライブからすでに1週間以上経過していてタイムシフトを見たにもかかわらず記憶はあやふやだ。人間は完全に記憶はできない。記憶は薄れ忘れてしまう。忘れるからこそ人間は生きていけると誰かが言っていた。

 

 

「それでも私は、今日という宝物をプレゼントしてくださったみんなのことを”魂”に刻み込み 前へ進み続けます。」

 

 

僕こそ彼女からこの旅を貰ったと、そう思っている。

 

8月14日に彼女と出会ってから、もう2度と彼女とは直接邂逅できないのではないかと思っていたが今回そのチャンスをまた貰った。ましてや10年も前に来て以来の甲子園にまた上陸することが出来た、これもまた彼女に貰った旅の一端だとそう思った。

 

 

彼女は前に進み続ける、このライブが終わってからも彼女は連続で配信の予定を詰めていた。休んだらいいのではないかそう思ったがそれは彼女が許さないのであろう、配信者としての案件をきっちりやりのける。予定してた配信をやりのける。彼女は歩みを絶やさない。

 

「これからも成長し続けるから!!みんな一緒に進もう!!ありがとう!!」

 

ずるいな、そう思った。

 

散々終わりだのなんだと感じさせるライブの後に「一緒に進もう」と締めてきた。ずるいよあんた、でもそんなあんたに俺は付いていくよ。

 

 

 

自分がここまで熱を持ってコンテンツとしての何かに誰かに向き合うことはもう生きてる今後無いんじゃいかと思っていた。

 

 

そんな中彼女は現れた、樋口楓は現れた。

 

 

彼女を通してたくさんの物を見てたくさんの物を知る事が出来たと思う。

 

 

熱を失っていたコンテンツにももう一度向き合ってみようかなと思う事が出来た、ラブライブサンシャインの劇場版見に行かないとな。

 

 

 

彼女は今日も行く、あるいは自身が描く成長し続けた未来へ向かって。あるいは思い描く樋口楓の終わりへ向かって。

 

 

願わくば、今日この日から続く彼女の未来が。今後樋口楓が迎える終わりが良きものである事を。彼女と同じオレンジ色の暖かい光が満ちる世界である事を祈って止まない。

 

 

そんな自分は今日も生きて行く、彼女への感謝を抱いて。あるいは重くて重い彼女への思いをしょい込んで。相変わらず駄目でしょうもなくて、無な自分だけど。そんな物を持って彼女と一緒に進んでいきたい。

 

 

 

 

 

終わり、ほな、また……。

 

 

 

…。

 

 

 

やった~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!